首は、頭を支え続けている場所です。
姿勢の崩れや全身の緊張が、真っ先に現れやすいところだと考えています。
- 西洋医学では、筋肉の緊張や頸椎の変化として捉えます
- 東洋医学では、気の巡りの滞りと、肝・胆のはたらきの乱れなどとして捉えます
- 寝違えを繰り返す方は、日ごろから首に負担が集まっている状態です
- 当院では、患部に鍼をせず、手足や耳のツボを中心に施術します
- 整体でも、首をボキボキ鳴らすようなことはいたしません
- 首の不調は、頭痛や肩こりと重なって現れることが多くあります
こんなお悩みはありませんか?
- 振り向くとき、首が回りにくい
- 寝違えを何度も繰り返している
- 朝起きると、首が固まっている
- 首の付け根が、いつも重い
- 頭痛や、目の奥の疲れをともなう
- 腕や手にしびれを感じることがある
- 上を向くと、首の後ろが詰まる
- スマートフォンを見る時間が長い
- 「ストレートネック」と言われたことがある
ひとつでも当てはまる方は、首だけでなく、身体全体のバランスが崩れているのかもしれません。
首の不調は、周りの人には分かりにくく、見た目には分からないことがほとんどです。
けれども、ご本人にとっては、つらい不調です。
首の痛みが起こる原因
首の痛みは、首そのものが悪いというより、全身の緊張や姿勢の崩れが、首に集まっている状態だと私は捉えています。
だからこそ、首だけをゆるめても、またすぐに痛みが出るのだと思います。
A. 西洋医学と東洋医学、2つの視点
同じ「首の痛み」でも、西洋医学と東洋医学では、その捉え方が異なります。
| 西洋医学の視点 | 東洋医学の視点 | |
|---|---|---|
| 症状の分け方 | 部位や画像所見で分類する(頸椎症など) | 気滞(きたい)、寒邪(かんじゃ)など、原因となっている状態で分ける |
| 原因の捉え方 | 筋肉の緊張、頸椎の変化、姿勢の崩れ | 気の巡りの滞り、肝・胆のはたらきの乱れ、冷え |
| なぜ繰り返すのか | 生活習慣が変わらないため | 根本にある筋肉・骨格のバランスが整っていない 気・血の流れが悪い |
| 診るところ | 可動域、画像所見 | 脈、舌、耳、お腹、顔色、ツボの反応、姿勢 |
| 対応の考え方 | 筋肉をゆるめ、姿勢を正す | 気血の巡りを整え、体質から立て直す |
当院では、この両方の見方を大切にしながら、お身体を診させていただいています。
首は、頭の重さを一日中支え続けています。
その負担は、首だけで受け止めているわけではありません。
背骨、肩、腰、さらには足元のバランスまで関わっていると考えています。
B. 東洋医学から見た自律神経の乱れ
なぜ、つらい場所だけをみないのか
東洋医学には、「部分は全体を反映する」という考え方があります。
身体に不調があるとき、その反応は一か所だけに現れるわけではありません。
骨盤や背骨の歪み、顔色、皮膚のつや、爪や舌の状態、ツボの反応。
さまざまな場所に、その人の身体の状態が映し出されています。
だからこそ、当院ではまずお話をよくうかがい、身体全体を確認することから始めます。
気・血・水という3つの要素
東洋医学では、身体を巡るものを大きく3つに分けて考えます。
気(き) 生命活動を支えるエネルギーです。
これが滞ると、張ったような痛み、イライラ、喉のつかえ感などが現れます。
不足すると、疲れやすさ、気力の低下、風邪をひきやすいといった状態になります。
血(けつ) 全身に栄養をはこぶものです。
不足すると、めまい、立ちくらみ、不眠、爪や髪のもろさとして現れます。
滞ると、刺すような痛み、しこり、顔色のくすみが出やすくなります。
水(すい) 血以外の体液を指します。
頭の重さは、体重の約1割といわれます。
60キロの方なら、6キロほど。ボウリングの球
ひとつ分を、首は一日中支えていることになります。
その負担が続くうちに、首まわりの巡りが
滞っていきます。そこに冷房や寝冷えが重なると、
重さや動かしにくさとして現れてきます。
首の後ろが重いのか、回りにくいのか。
その違いが、お身体の状態を見極める
手がかりになります。
五臓とのかかわり
東洋医学の「五臓」は、西洋医学の臓器とは
意味が異なります。
たとえば「肝」は、肝臓だけを指すのではなく、
気持ちの安定、目のはたらき、筋肉の動きまで
含めたグループとして捉えます。
首の痛みでは、特に次のはたらきが関係します。
肝(かん)・胆(たん)
胆の通り道は、頭の横から首の側面を通っています。
ストレスや目の使いすぎで気の巡りが滞ると、この流れに沿って、首から肩にかけての張りが出やすくなります。
督脈(とくみゃく)
背骨の中心を、尾てい骨から首、頭のてっぺんまで通る道筋です。
ここが滞ると、首の後ろの重さ、上を向いたときの詰まりとして現れます。
冷え
首の後ろは、外からの冷えが入りやすい場所と考えられています。
冷房や、薄着での就寝が、寝違えの引き金になることがあります。
同じ症状でも、原因は人それぞれ
東洋医学では、「証(しょう)」という考え方で、その方の状態を見極めます。
たとえば同じ「不眠」でも、
- 気が高ぶって眠れない方
- 血が不足して眠りが浅い方
- 胃腸の不調が睡眠に影響している方
では、整えるべき場所がまったく異なります。
だからこそ、当院の施術は画一的なものにはなりません。
年齢、性別、症状の程度、いつから続いているのか、これまでどのような施術を受けてこられたか。
それらをすべて考慮したうえで、その方に合った方法を選んでいます。
なぜ、手足のツボを使うのか
当院の鍼施術は、患部に直接鍼をすることはほとんどありません。
東洋医学では、身体には「経絡(けいらく)」というエネルギーのルートがあり、手足の末端から胴体、頭までがひとつながりになっていると考えます。
このルートを通じて、離れた場所から全身のバランスに働きかけることができます。
当院ではこの考え方に加えて、**董氏楊氏奇穴(とうしようしきけつ)**という、手足のツボを中心に用いる方法を取り入れています。
この方法には、次のような利点があります。
- お着替えが不要で、身体への負担が少ない
- 患部に直接触れないため、症状の強いときでも受けやすい
- 全身のバランスに働きかけるため、複数の不調に同時にアプローチできる
「不調のある場所」と「整えるべき場所」は、必ずしも同じではない。
これが東洋医学の視点であり、当院が大切にしている考え方です。
一般的な対処法と、その限界
首の痛みの不調でお悩みの方の多くは、ご来院までに、さまざまなことを試されています。
湿布や痛み止め
つらいときには助けになります。
ただ、痛みを感じにくくするだけで、根本からの改善とはなりません。
マッサージやもみほぐし
首は神経や血管がたくさん通る、デリケートな場所です。
直接強い刺激を加えることは避けた方が安全です。
枕を変える
ピッタリとあった枕が見つかれば、楽になります。
ただ、身体のバランスが崩れたままだと、どの枕でも合わないことがあります。
こうしたことを続けても変化が感じられないとき、「首そのもの」ではなく「その方の身体全体の状態」に目を向ける必要があります。
当院の首の痛みへのアプローチ
しっかりお話をうかがうことから
まず、問診票をもとに詳しくお話をお聞きします。
いつから、どんなときに、どのようにつらいのか。
気になっていることを、何でもお話しください。
そのうえで、お身体の状態を確認します。
なぜ今そうなっているのか、どのような方針で進めていくのか、どのくらいの見通しかを、ご説明します。
身体に負担の少ない整体
手足の関節を動かしながら、全身のバランスを整えていきます。
強く押したり、関節を鳴らしたりする方法ではありません。
手足・耳のツボを中心とした鍼灸
董氏楊氏奇穴による手足のツボを中心に施術します。
使用する鍼は、すべて使い捨てです。
また、耳にも全身のツボがあるため、必要な方には耳のツボも使います。
鍼灸や整体の施術後に、次のような反応が現れることがあります。
・施術後、一時的にだるさや眠気を感じることがあります
・施術を行った箇所に、軽い違和感が残ることがあります
・鍼を用いた場合、ごくまれに内出血(青あざ)が生じることがあります
・お灸を用いた場合、軽い熱感や赤みが残ることがあります。熱さを感じたら、その場でお知らせください
いずれも数日で落ち着くことがほとんどですが、気になる症状が続く場合は、ご遠慮なくご連絡ください。
次のような方は、施術前に必ずお知らせください。施術の方法を調整いたします。
・妊娠中の方、妊娠の可能性がある方
・ペースメーカーを使用されている方
・お薬を服用されている方(血液をサラサラにするお薬を服用されている場合、内出血が生じやすくなることがあります)
・金属アレルギーのある方
・感染症をお持ちの方
なお、お身体の状態によっては、当院での施術が適さないと判断し、医療機関の受診をおすすめすることがあります。
ご家庭でできるセルフケア
日々の生活の中でできることをお伝えします。無理のない範囲で試してみてください。
ツボを押してみましょう
後渓(こうけい)
手を軽く握ったとき、小指の付け根の外側にできるふくらみ。
首の後ろの詰まり、寝違えのようなこわばりに。
親指で、心地よいと感じる強さで5秒押して、ゆっくり離す。
左右5回ずつ。
外関(がいかん)
手首の甲側のしわから、指3本分ひじ寄り。
腕の外側の中央です。
首から肩にかけての張りに。
親指で5秒押して離す。
左右5回ずつ。
足臨泣(あしりんきゅう)
足の甲。薬指と小指の骨の間を足首方向にたどり、指が止まるところ。
首の側面の張りに。
やや強めに5秒押して離す。
左右5回ずつ。
いずれも、強く押しすぎる必要はありません。「気持ちいい」と感じる強さが目安です。
首の後ろを温める
首の後ろ、髪の生え際のあたりは、
外からの冷えが入りやすい場所と
考えられています。
蒸しタオル(電子レンジで40秒ほど)や
市販の温熱シートを、5分ほど
当ててみてください。
入浴時に、シャワーを少し長めに
当てるのも良い方法です。
肩をすくめて、ストンと落とす。
首だけを動かすのではなく、
肩から動かします。
- 息を吸いながら、肩を耳に
近づけるようにすくめます - 5秒ほど保ちます
- 息を吐きながら、ストンと落とします
- 5回ほど繰り返します
首を回す必要はありません。
日常生活で心がけたいこと
画面の高さを見直す
目線がまっすぐになる高さに。
見下ろす姿勢が、首への負担を大きくします。
首の後ろを冷やさない
冷房の風が直接当たらないように。
就寝時も、首まわりを冷やさないでください。
枕の高さを確かめる
仰向けで寝たとき、首のカーブが自然に支えられる高さが目安です。
首を無理に回さない
痛みがあるときに大きく回すのは避けてください。
ゆっくり、痛みの出ない範囲で動かします。
セルフケアは、あくまで日々の助けになるものです。
ご自身でできることには限りがあります。
続けても変化が感じられないときは、一度ご相談ください。
通院の目安
お身体の状態や、症状が続いている期間によって、必要な回数は変わります。
あくまで目安としてお考えください。
はじめの数回
まずは、お身体がどのように反応するかを確認していきます。
週に1〜2回のペースをおすすめしています。
その後
お身体の状態を見ながら、2週間に1回、3週間に1回と少しずつ間隔をあけていきます。
回復してきたら
月に1〜2回、お身体の状態を整えるためのケアとして通われる方が多くいらっしゃいます。
長く続いた不調ほど、お身体が今の状態に慣れてしまっています。
焦らず、段階を追って進めていくことが大切です。
初回の際に、お身体の状態を確認したうえで、見通しをお伝えします。
ご不明な点は、その場で遠慮なくお尋ねください。
よくあるご質問
施術料金
| 料金 | |
|---|---|
| 初回 | 7,700円 |
| 2回目以降 | 6,600円 |
初回の内訳:初検料1,100円 + 施術料 6,600円
※すべて税込
※前回の施術から2か月以上あいた場合、あらためて初検料1,100円をいただきます
※ クレジットカード、paypay、楽天payなど各種キャッシュレス決済に対応していま
ご予約・お問い合わせ
ネット・LINEは24時間受付。お電話でも承ります。
ご相談だけでもお気軽にどうぞ。
執筆者情報
羽田雄作(はだ ゆうさく)
はだ鍼灸整骨院 院長
兵庫県淡路市出身
明治鍼灸大学(現・明治国際医療大学)卒業
はり師・きゅう師(国家資格)1987年取得
柔道整復師(国家資格)1990年取得
平成8年(1996年)はだ鍼灸整骨院を開院
董氏楊氏奇穴(とうしようしきけつ)による鍼灸を実践
東京手技治療研修会にて整体を学び続けている
大阪府茨木市にて、東洋医学の考え方にもとづく鍼灸・整体施術を行っています。
